第9回〈鑑賞ツール研究会〉の報告
日時◆2007年12月20日(木曜日)
◆18時30分〜
会場◆栃木県立美術館 普及分館ラウンジ
参加◆大学関係者 1名
◆美術館学芸員 1名
◆合計 2名
2007(平成19)年12月20日、第9回〈鑑賞ツール研究会〉が栃木県立美術館の普及分館ラウンジを会場に開催されました。
これまでに検討してきた、美術館で発行している絵葉書に「投げかけキャプション」を組み合わせたキットの試作品が提出されたので、その実用性などについて評価しました。
【今回の議題】
■絵葉書を用いた「投げかけキャプション」の試作品について
◆小杉放菴記念日光美術館の田中氏から提案された、ダンボールを材料とする「投げかけキャプション」付の額縁ツール・キットの試作品について検討した。
- 外寸はインチサイズのマットに合わせて202×254mmとした
- 窓の寸法は、通常サイズ(100×148mm)の葉書が収まるように、96×144 mmにした
- 窓の裏側に、A6サイズの写真整理用フィルムパックをテープで貼り付ける
- 表側に、「投げかけキャプション」用の言葉を印刷した紙を貼る
- (可能であれば、ダンボール表面に直接印刷する)
●このようなものでよいのではないか。
●試作品の写真をホームページに掲載し、たたき台として検討してもらうのはどうか?
●その写真をもとにして、各自が工夫してみればよい。
●次回、それぞれが独自に作成してみたものを持ち寄ってみると面白いかもしれない。
■英文資料の提供と、その内容について
◆宇都宮大学の石崎氏から、作品のジャンルや、子どもたちのスキルにより、鑑賞方法のひとつとしての言葉を分類するのに役立つ英文資料が提供された。
●これまでに提示された、「投げかけキャプション」に用いる言葉を集めて分類すると、下記のような結果になっている。(栃木県立美術館の島氏による分類)
●ここで挙げられた言葉を、石崎氏から提供された資料による基準で分類し直してみてはどうだろうか?
■次回の研究会
◆各自が工夫した試作品を持ち寄り、作品の絵葉書を用いた「投げかけキャプション」については、具体的なツールとしての完成を目指すとともに、引き続き、新たな課題として浮上している、子どもたちの空間概念を理解する力の不足を補うためのツールについて、検討を進めていく。