第8回ワークシート研究会の報告

日時◆2007年3月14日(木曜日)
  ◆18時00分〜19時30分
会場◆栃木県立美術館

 2007(平成19)年3月14日、第8回ワークシート研究会が栃木県立美術館を会場に開催され、大学関係者2名、中学校関係者1名、教育委員会関係者1名、美術館関係者6名、計10名の参加がありました。
 今回は、ワークシート研究会の、とりあえずの最終回ということで、これまでの活動を振り返るとともに、今後の新たな展開について協議しました。

当日の様子

【今回の議題】

■ワークシート研究会について

●著作権の問題について考えるよい機会になった(中学校関係者)

●頭で考えるだけでなく、実際の"かたち"にすることで、新たな課題について検討する機会ができてよかった。また、問題点を共有し、多くの意見をもらうことができてありがたかった(美術館関係者)

●〈とちぎ美術探訪−県内ミュージアムが誇る日本絵画の名品たち〉展では、学生が作成したワークシートを、実際に使ってもらうことができたが、このような機会があると、学生たちの意識がちがってくる(大学関係者)

●この会に参加し、人的ネットワークができたことがよかった(大学関係者)

●美術館と学校の教育はちがうことがよくわかった(中学校関係者)

◆こども単体、大人用のツールも検討していきたい

■美術館と学校との連携について

●打ち合わせの時間が取れないので、メールを使った打ち合わせは便利(中学校関係者)

●小・中学校の先生は鑑賞について興味を持っている(「鑑賞」の研究授業も多くなっている)(教育委員会関係者)

◆教科書の単元、目標に基づく美術館からの企画展のアピールは効果的ではないか(美術館側の教科書や指導要領の見直し、検討の必要性)

■今後の活動について

 年度末で、ワークシート研究会を発展的に解消し、これまでの成果を踏まえたうえで、新たに、(仮称)ワークツール研究会ともいうべき活動を行なうことが提案された。

 活動の内容は、これまでと同様、栃木県内に所蔵されている美術作品を主な題材とするが、「シート」の概念にはとらわれず、手を動かすことで鑑賞を深めるハンズ・オン的な「ツール」もふくめて、研究・試作・実践・検証していくことを目的とする。

◆ワークツール研究会(案)について

4月 対話型鑑賞を考える1 理念
(言葉のツールを考える)
5月 対話型鑑賞を考える2 方法
(言葉のツールを考える)
6月 対話型鑑賞を考える3 実技
(言葉のツールを考える)
7月 対話型鑑賞を考える4 実技
(言葉のツールを考える)
8月 教材キットを考える1 理念・参考提示、検討
(触れるツールを考える)
9月 教材キットを考える2 制作(教材・ワークシートを含む)
(触れるツールを考える)
10月 教材キットを考える3 制作(教材・ワークシートを含む)
(触れるツールを考える)
11月 教材キットを考える4 制作(教材・ワークシートを含む)
(触れるツールを考える)
12月 教材キットを考える5 制作(教材・ワークシートを含む)
(触れるツールを考える)
1月 教材キットを考える6 指導案(プログラム)の検討→実践
(触れるツールを考える)
2月 教材キットを考える7 反省会
(触れるツールを考える)
3月 教材キットを考える8 改善・公開
1年間の反省

※「名称について工夫を!」という意見があり、『鑑賞教育研究会』『鑑賞教育を考える会』『これからの鑑賞教育』『それ行け!鑑賞教育』『体当たり鑑賞教育』『きっと使える鑑賞教育』『本気でやろう 鑑賞教育』『鑑賞ツール研究会』などの案が出た。

【新年度の研究会】

日時◆2007年4月27日(金曜日)
  ◆18時00分〜19時30分
会場◆宇都宮美術館

〈シュルレアリスムと美術〉展において、対話型鑑賞を体験してみましょう。